ノッチャン です。

今回は堅い内容で話の膨らみを持つことにします。


対象となる法律は5月31日に参院を通過、成立した

二つの改正法。

『資金決済法』
『金融商品取引法』

はじめに、法律(案)の名称に触れると

このとおり、とても長いもの。

『情報通信技術の進展に伴う金融取引の多様化に対応するための資金決済に関する法律等の一部を改正する法律(案)』
※ 二つの改正法もここに含まれています。

それでは、ザックリとかいつまみながら

進めてみます。


目 次
1 改正の方向性
2 仮想通貨の呼称、暗号資産へ
3 利用者保護観点での規制など
4 ICOによる資金調達を規制対象へ
5 施行日

改正の方向性

はじめに

改正の方向性は、これまで伝えられたものと

大きく変わることはなかったようです。


基本、これでしょう。

現行法の内容では対応ができない!

これの改善に傾注されたものでしょう。


続いて、大きなところから・・

仮想通貨の呼称、暗号資産へ

仮想通貨の呼称を暗号資産に変更!

※ 資金決済法

利用者保護観点での規制など

ここでは、まず、これが挙がるでしょう。


証拠金取引

外国為替証拠金取引(FX)同様の規制対象へ!

と、仮想通貨(暗号資産)もなるのです。

※ 金融商品取引法


これまで、意図的かどうかは別として

アバウトに映っていた部分を見直し

証拠金倍率の上限設定へ結び付けた!

ということでしょう。


仮想通貨取引所の倒産時の返金

これは仮想通貨交換業者が倒産した際

顧客から預かっていた仮想通貨を優先して返す

そのための規定の整備を求めるもの。

※ 資金決済法


どこか

「あたりまえだろ」との声も出そうですが

現実は難しいかもしれませんよ。

ない袖は振れませんからね。


それで、これも条件の一つとなっています。


顧客への弁済原資の確保

それゆえ、取引所開設のためには

事業資金とは別に、不測事態に対応できる資産を

交換業者が保有しているか、どうかが

今後は条件に映ってきます。

※ 資金決済法


そのためか

ハッキングなどの不測事態の予防措置も

求められることになり、これが誕生しています。


コールドウォレットなどで管理

過去、コインチェックさん、Zaifさんが

被害を受けた盗難ハッキング事案から


ホットウォレットではなく

コールドウォレットをはじめとした対応処置が

求められ、顧客の資産保護を可能とする管理が

強調されています。

※ 資金決済法


続いて、これもあります。


取り扱い仮想通貨など変更は届け出必要

仮想通貨交換業者が取り扱う仮想通貨の名称

業務内容・方法を変更する場合は

事前届け出が必要になります。

※ 資金決済法


ほかにこちらもありますね。


風説の流布はダメ

仮想通貨(暗号資産)の取引

暗号資産を用いたデリバティブ取引などに関し

不公正な行為は禁止!

※ 金融商品取引法


広告、勧誘

広告、勧誘に際し、虚偽の表示は禁止です。

そして、仮想通貨交換業の広告などに関する

規定の整備が求められています。

※ 資金決済法

ICO、資金調達は規制対象

はじめにこちらから


ICO、資金調達取引の規制を整備

金融商品の定義に仮想通貨(暗号資産)を追加

それを用いたデリバティブ取引も規制対象へ。

※ 金融消費取引法


早い話、これまで行われていた感じで

「ICOを行うことはできませんよ」

ということでしょう。

※ ICO:Initial Coin Offering


仮想通貨(暗号資産)に関する情報開示

仮想通貨(暗号資産)交換業者が

交換などを行う場合

取引価格情報などの開示も義務化


次の部分は僕が思うところですが

特に取引履歴不明のような匿名性の強い

仮想通貨(暗号資産)に関しては

怪しければ、早い段階で取引禁止になるかと。


基本、金融庁の基本的な姿勢を考えると

今後、怪しく、謎めいて映るとともに

解釈を自由に展開できる仮想通貨(暗号資産)は

排除する!と思うのです。

施行日

2020年4月からの施行と思われますが

附則では公布の日から起算して

1年を超えない範囲内で政令で定める日

となっていますので

詳細はもう少しアトになるのでしょう。


ちなみに昨年暮れごろの話題をまとめたものは

こちらになります。

金融庁、仮想通貨で『資金決済法』『金融商品取引法』改正へ意欲強し?




ということで

ここまで思いつくまま、急ぎまとめてみました。


なお

これからも、いろいろと仮想通貨への接点を

求めて行きますので


『仮想通貨、ちょっとメモ』

よろしければ、お寄りください。


それではお付き合いいただき

ありがとうございました。

失礼します。






【あとがき】

かつて

日々の国内はじめ世界のできごとを

レジュメ形式でまとめていたことから


柔らかいバージョンとして作成したものが

『経済ウンタラカンタラ』


何かを調べる時の契機になるかもしれません。


また

派生で仮想通貨にも触れています。


基本、勢いだけ強し!ですが

お越しいただいた方に、何か残すことができれば

と、ブログの向上・管理にあたっています。

よろしくお願いします。